吉野活版所

吉野活版所は1916年、2代目当主である吉野松次郎氏の設計によって建てられました。木造3階建て洋風ファサードからは想像できないほど中は無造作に増築されていて、応接室、事務所、作業場、住居と奥へと続く迷路のようです。新潟初のエレベーターもあります。チャレンジ精神旺盛でモダニストで評判だった吉野氏のこだわりが詰まったこの建物は、まさに新潟島に存在する数少ない看板建築の一つなのです。

ここで101年の間、印刷機を動かし続けた吉野印刷(株)は惜しくも廃業となりました。

2020年、取り壊されそうになっていたこの建物を守り、最終的には修復したいと強く願い、ARTEFAKTは新しい持ち主になりました。その始まりとして、2021年、3階にコーヒーロースタリー、1階に売店と吉野活版所の小さな印刷歴史館をオープンしました。2022年には、2階でリソグラフ印刷スタジオも設置し印刷業を始めました。将来的には、歴史ある展示物をもっと増やせるように歴史館を大きくすることを計画しています。最終的には、建物のファサードを当時のように復元完了させたいです。建物の奥のほうにある明治時代からある住居を宿泊施設として提供することを含めて、床面積430㎡以上もあるこの建物を今後も有効活用していきいと考えています。

吉野活版所で昔印刷されたものや写真などが下から見れます。今後も定期的に追加します。